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...水晶のごとき透き徹れる生命の河...(黙示録)
を、絶えず求めてきて、いま私はナイルに導かれる。
私が描かされる水は、時満つれば、流れて行くべきひとつの方向に向かって流れていく...
すでに、20年、水を描きつつ感じていた。

ナイルの水源は、”月の山”と言う。 標高5000メートル、
奥深いアフリカの屋根といわれて、ウガンダにある。 人類未踏の秘境と聞く。
なぜ、そこが月の山と呼ばれているのだろうか。
地球上で一番月に近いのだろうか。
そこで、夜、天より神聖な水を、月の滴として受ける秘儀がひっそりおこなわれている。
私は、いつも月の光の中に見えるもののみに魅かれてきた。

−カイロ展のために−
平沢淑子